さよなら自分

終わったことを書いていきます。

結婚式数日前まで浮気を繰り返していた友人が裁かれた

『オレ、結婚する』

幼なじみで30代に入っても仲が良い浮気君(仮名)の結婚報告を、僕は淡々と受け止めていた。祝いたい気持ちが0な訳ではないし、友人が結婚するのはいつでも嬉しいもの。しかし、浮気君の過去を知る身としては、どうしても素直に喜ぶことが出来なかった。それは、これまで浮気君が起こしてきた数々の軌跡(浮気)が、結婚には向いてないと考えていたから。

報告から数日後、友人一同を集めて報告会?のようなものが行われ、結婚相手を紹介してもらった。『この人が浮子(浮気君の結婚相手:仮名)』浮気君が紹介した女性は今まで付き合っていたモデル風な女性と異なり、宮崎美子を若くしたような雰囲気の古風な女性。そうか、遂に浮気君も安定を選んだのか!失礼ながら、地味目な浮子さんを見て変な安心感を抱いた。これなら、今度こそ大丈夫。しかし。。。 

繰り返される過ち

浮気君がどうして結婚を決断したのかは分からない。世間体なのか?相手を考慮してなのか? しかし、結婚式3日前に新宿で見かけた浮気君が手を繋いでいた相手は間違いなく浮子さんではない女性だった。一緒にいたのは、今まで散々付き合っていたような派手なタイプの女性。おお、浮気君。。。日ハムの大谷翔平のような二刀流生活に変えただけなのか?と思うと、浮子さんに申し訳ない。浮気君とその女性を追うことはしなかったが、浮気君は歌舞伎町へ消えていった。想像は容易だ。

帰りの電車に揺られながら、少し考えた。このことを友人達に話すかどうか。しかし、話すことはしなかった。結婚式も近いし、中には浮気君にキレてしまう人もいるだろう。まずは目前に迫る結婚式を無事に終えて欲しい。その後に浮気君に確認してみようと決めた。

結婚式

 結婚式は盛大に行われ、二次会も無事に終了した。新宿で別の女性と歩く浮気君を見ていなければ、もっと笑顔で祝福出来たのに。。。何度も頭に浮かんだが、谷間が強調されたドレスを着た女性が数名いた事で僕は不思議と落ち着けた。もう好きにしてくれ。例え、ご祝儀が別の用途で使われようとも構わない。

結婚式から1か月後

場所は渋谷。僕は知人と食事をしていて、そろそろ帰ろうとお店を出たのは22時頃。渋谷駅方面に歩く途中で、前から歩いてきたのは浮子さん。手を繋ぐ相手は浮気君ではなく、爽やか風なイケメン。歩いて行った先は道玄坂。想像は容易だ。僕は帰りの電車で浮気君にLINEをしてみた。目撃談ではなく、夫婦生活は順調?という内容。すると、浮気君は『順調だよ。こないだ新婚旅行も行けたし、ようやく落ち着けた感じ(笑)』。

返答をどうしようかと思ったけど、結婚式数日前に新宿で別の女性と歩いていたことを聞いてみた。『あっ、いたの!?いや、あれは向こうから言い寄られていて、最後ということでケジメをつけてきたんだ』ケジメをつけるのに歌舞伎町へ行く意味があるのかどうか分からないが、人の人生にああだこうだ言える権利もないので、それ以上は問い詰めなかった。最後に『浮子さんと仲良くね!』という内容に『おお!』というメッセージと、目を輝かせながら親指を立てているスタンプが送られてきた。

数日後

浮気君から浮子さんが火遊びしているという相談が。バレるのは思いの外早かった。きっかけは浮子さんの帰りが遅くなっていたことに疑問を持ち、会社付近で待ち伏せしてプチストーキングしたところ、数日おきに別の男と待ち伏せする浮子さんを目撃してしまったようだ。浮気君自身も前科持ちなので強くは言えず、僕に相談がきたのだ。とりあえず、元気になってもらおうと、面白スタンプを送ってみた。

『あっ、相談する相手間違えたわ(笑)』これで良し。たまには相手の立場になって痛みを知るべきと常々考えていたので、丁度良いレッスン。しかし、浮気君は『オレは我慢しているのに。。。』ん?まだ火遊びしたいのか?そんな疑問は既読スルーでその日を終えた。

数日後、別居のお知らせがスタンプなしの簡易的なメッセージで届いた。今後はしばらく距離を開けて、元に戻るか別れるか決めるよう。今まで散々遊んできた火遊び人の浮気君が最後に選んだ人が浮気君以上の火遊び人だったことを浮気君が見抜けなかったのが敗因なのか、はたまたその逆かは定かではないが、どちらの火遊び中も見ている僕からすれば・・・

どっちもどっち

以外の言葉が見当たらない。いずれにしても、しばらくは酒の肴には困らなそうだ。頑張れ浮気君!浮子さん!